大阪大学応援団
第64代
立山澄夫 作詞 吉本昌裕 作曲
一、生駒の嶺に 朝影さして
緑風さやけき 銀杏の木蔭
若きいのちは 力あふれて
歌ぞおほらに 望みはるけし
叡智の泉 掬みてつきせず
ほこりあり 真理の岡べ
二、浪速の浦に 夕潮みちて
葦間にこもる 遠きうつし世
古きいさをは 今につたえて
讃えよ明日の 栄えはてなし
思索の小径(こみち) もとめてやまず
ほまれあり 自由の岸べ
松井康雄 作詞 青山令道 作曲
一、雄々しく進めん 銀杏の校旗
制覇の夢を 胸に秘めれば
渦巻く闘志は 沸き立ち揚り
阪大健児の 血潮はたぎる
いざ示さん 我等が気概
いざ闘え 我等が精鋭
二、無敵を誇らん 銀杏の校旗
阪大健児 一つになりて
乾坤一擲 智勇を揮るわば
勝利の女神 微笑みきたる
いざ示さん 我等が練磨
いざ闘え 我等が精鋭
一、碧青の空 銀杏の校旗
勝利の女神 我が頭上
たとえこの身が 朽ち果てようと
母校のために いざ進め
ああ 阪大健児 阪大
名大倒せ
二、 真紅の空 重い海
逆まく炎 凍る山
共に超えゆく 阪大健児
誓いの言葉 大勝利
ああ 阪大健児 阪大
名大倒せ
日輪高く 輝けり
若き誇りを 身におえる
浪速健児よ 栄えおもえ
浪速男児(おのこ)よ その名を惜しめ
戦士気負う闘いに
栄冠君を飾るべく
さらば行け行け 闘いに
友よ叫ばん
友よ立て立て
一、 翻る団旗は銀杏
陽に映えて碧青の下
静寂を揺るがす響き
集いたり若き同胞(はらから)
あゝ 大阪大学応援団
二、 海は茅渟(ちぬ) 心の鏡
河は淀 涙の基
山生駒 叡知の宿り
美鳥はここにはばたく
あゝ 大阪大学応援団
三、 天駆ける団旗は銀杏
立つところ雷雲の湧く
身を捨てて雷鳴の中
燃え猛る命の炎
あゝ 大阪大学応援団
東天紅を染むる
金剛の峯にこれを嘯かば
天下の惰眠一時に破れ
夕陽沈む茅渟の海にこれを呼ばゝ
魑魅魍魎も影を潜めん
いざ歌わんかな
大阪高等学校全寮歌
一、 嗚呼黎明は近づけり
嗚呼黎明は近づけり
起てよわが友自由の子
帝陵山下の熱血児
侃愕の弁地をはらい
哲人の声消えんとす
二、 嗚呼暁鐘は鳴り響く
嗚呼暁鐘は鳴り響く
三州の野に殷々と
強き響きを伝えつつ
旧殿堂の奥深く
眠れる魂を醒ますべく
三、 城南高し三層楼
籠れる理想を誰か知る
美酒玉杯に耽りたる
偸安の世を低く見て
文を学び武をば練る
五百の健児君見ずや
四、 橄欖(かんらん)咲いて海青き
アテネの街の春の色
七丘(しちきゅう)の森秋更けて
ローマの古都に月高し
歴史はふれどオリオンの
三つ星いまだ光あり
五、 それ青春の三春秋
交(かたみ)に友と呼び交わし
君が愁いに我は泣き
我が喜びに君は舞う
若き我らが頬に湧く
その紅の血の響き
六、 紫匂ふローレルの
葉蔭に宿りし美鳥が
一度目覚めて羽搏かば
彼の大空に雄姿あり
友よ溢るゝ若き日の
希望の果てをいざや見ん
ハイザ大高
ハイザ大高
レーベ ホッホ
高等学校 浪速を名とし
戴く旗章も 浪こそ描け
我が青春 数百の友よ
希望に溢れて 躍りて進まん
いざ歌わんかな
浪速高等学校寮歌 浪速の友に
一、麦生(むぎゅう)の床に百鳥(ももどり)の
声は平和をなのれども
ベルダンの野に夏草や
強者どもの夢の跡
血にコクリコの花咲けば
文化のほこり今いずこ
二、 問ふや吾が友うら若く
今はた人は人を食(は)み
かたみにうばふ国と国
男子四方の志
此の妖氛(ようふん)を掃(はら)はんに
若くものなしと知るや君
三、 浪速の浦の楫枕(かじまくら)
三年(みとせ)の友よいざさらば
彼の天日(てんじつ)を指(ゆびさ)して
ともに盟(ちか)はん世を照らす
光亜細亜の東より
友よ我等ぞ光よと
四、吾ほゝゑみて歌ふとき
友眉あげてうなづきぬ
さらばと友の舞ふにつれ
我が歌声は朗かに
光亜細亜の東より
友よ我等ぞ光よと
一、落花の雪に踏み迷う
交野(かたの)の春の桜狩
古き歌人しのびつつ
春の流れをのぼるかな
二、 小椋が池の秋の月
渚に立ちて思ふ時
旅に悩める若人の
瞳に愁いの涙あり
三、 淀の流れよいざさらば
消え且つ結ぶ泡沫(うたかた)の
はかなき姿見やりつつ
彼の海原に漕ぎ出でん
四、潮逆巻き波踊る
紀淡の海の夕まぐれ
彼の蒼穹(そうきゅう)に嘯けば
白衣(びゃくえ)の袖のふるふ哉
五、松は緑に砂白き
淡路の島の磯伝ひ
橘薫る森影に
夢いと多き乙女あり
六、須磨の関屋に船寄せて
信(かよ)ふ千鳥の鳴く声に
友よ美(よ)き酒酌み交わし
旅の疲れを慰めん
一、薄紫に黄昏て
静寂深き帝塚台
小さき星の二つ三つ
美空に瞬きそめてけり
二、 今宵寮より唯独り
さすらひ出し若き子の
クローバ茂る丘に見る
遙か故郷の夢淡し
三、 嗚呼追憶の野よ丘よ
たかき希望を胸に秘め
故郷さらばとたち出でし
辿るも遠き夢の跡
四、生駒の山にしろがねの
月は折から登りそめ
葉末に宿る白露も
若き涙に似たる哉
五、美空に月は冴えわたり
森影清き聖天や
清き光を帆にうけて
小舟浮かべる茅渟の海
六、見よ音もなく夜は更けて
こゝ住吉の大鳥居
木蔭に独り佇める
若き遊子の愁いかな
七、さあれ遊子よ故郷の
夢よりしばしさめはてゝ
たゞ微笑みて友たちの
美(うま)き団欒(まどい)に帰りなん
一、かをるや野辺の南瓜(なんか)花
羽がひ打ちかひ舞い狂ふ
雄蝶雌蝶を見守(まも)る時
思ひはせまる若人の
二、 淀の流れの夕堤
落陽(いりひ)をあびて逍遙(さすら)ひし
去年(こぞ)の初夏(はつなつ)偲ぶれば
逝きて帰らぬ君恋し
三、 処は移り時去れど
陵下に夏の蘇り
永遠の旅路のその君に
おもかげかよふ乙女あり
四、小町ヶ塚のおぼろ月
誰(た)が故に泣くその涙
君なきの我の空し心
慰(や)らむ乙女子あるものを
五、朱染み渡る朝にも
星またゝける夕(ゆうべ)にも
慕ひに恋ふる乙女子が
恋知らぬよのいぢらしや
六、思ひはつのる夏の夜に
彼女が住家をもれ聞ゆ
歌声今はとだえして
月ただ虫の音にむせぶ